旧国語跡地

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2020年あけましておめでとうございます

あけましておめでとうございます。2020年もよろしくお願いします。

2020年が始まりました。今年の目標はFSIT(Mitchell-Steelのfine structure and iteration treeの略 )の内容を理解することです。

FSITにおいてはWoodin基数1個の内部モデルの構成がなされています。Mitchell-Steel以前にはMartin-SteelがZFC+Woodin基数n個+実数全体がΔ^1_(n+2)で整列されている内部モデルを構成しています。しかしそれはfine structureを使っておらず、そこでGCHが成り立つかどうかなどが未解決です。Mitchell-Steelにおいてはfine structureを使ってWoodin基数の内部モデルを作ることで、モデルの解析ができるようになっています。

年末から現在にかけてSteelのoutline of inner model theoryを読み進めています。それとは別に読んでいる文献のpotential premouseの定義がかなり混乱する書き方になっていて、ちょっと良くないなぁと思っていました。

あと今年やりたいことはDerived model theoremを証明したいですね。Derived model theoremやる前に\mathrm{AD}の無矛盾性証明をやります。

 

数学以外の目標だと、もうちょっと運動をします。2019年後半になって部屋にこもりっぱなしになっていたの良くないと思っていたので....何か手頃な運動とかないですかね??

今年は運動オリンピックが東京であるのでそれもちょっとは見にいきたいですね。真夏の東京で運動するの無理じゃないかとは思っていますが。

今年でB3になってしまうので時間をもっと有効に使っていきたいです。あと英語もちゃんと勉強します。ちょっと前に入学した気しかしていません。

 

去年はお金の使い方が下手くそだなぁと思ったことが何回かあったのでちゃんと管理をします。使ってはいけないお金で中本に行って苦しくなったり、家賃を滞納したりはしないようにします。

2020年も良い年だったと思えるよう頑張ります。

2019年の振り返り

12月も半分過ぎて2019年終わりが近づいています。僕は最初の3ヶ月ぐらいは2020年で今年オリンピックがあるのだなぁと勘違いしてました。

 

今年一年を呑気に振り返っていきたいと思います。

1月:昨年の12月から読み始めたKanamori本を読み進めていました。

巨大基数、大好き!世界で一番好きな数ですと思ったり思わなかったり。集合論かなり面白いなぁと思い始めたのもこの頃です。真面目な話だと参加させていただいている集合論セミナーで巨大基数の常識的なことぐらい知ってないとどうしようもないなぁと感じていたのもあります。あとは試験に追われていました。

2月:Solovay modelを勉強したり、先輩の影響もあり決定性とかそっちの方面白そうだなと思いMoschovakisのDSTを読み始めました。あとはずっとKanamori本を進めている感じでした。計算論も勉強しました。

3月:集合論セミナーに参加したりしていました。2月とやっていることは大体同じ。Kanamori本を大体読み終えた、決定性の章は証明あんまり書いてないし、他の本で読むことにした。

4月:決定性をやったりして、DSTを読み終えました。2年生になった。Schindler本を読み始めた。

5、6月:講究に参加して計算論勉強していた。進振りに参加するための条件埋めもしていた。20歳になってしまった....

7月:教養の試験1個だけだったが、見事に爆死した。厳しいね。先輩の勧めもありCabalを読み始めた。サマースクールとかに行くためにバイトを頑張った。

8月:Cabalを読んでいた。KechrisのAD and projective ordinalsを読んだ。projerctive ordinalの基本的な性質から始まって、partition propertyを用いてmeasureの解析をするのが大まかな流れ。ω1のstrong partition propertyなどを示した。

あとはfine structureを勉強するモチベがまだなかったのでMartin-Steelのprojective determinacyの無矛盾性証明を追い始めた。エクステンダーとかiteration treeの議論が複雑でかなり苦労した。難しくて8月の後半は放置(挫折)してCabalばっかり読んでいた(Cabalはまだ読めたので)。あとは数学科に内定した、安心。

9月:数学基礎論サマースクールに参加した。内部モデル理論やりたいと本格的に思い始めた。Martin-Steel読むの再開したら今度はサクサクと行けた。やっぱり時間置くのが大切なんだろうか。あとはCabal読んでた。Steel-Wesepを読んでいた。決定性があるとWadge degreeの構造が綺麗になって、それを用いてpointclassの解析をした。KechrisのAD and PWO propertyを次に読み始めた。

10月:集合論セミナーでPDの無矛盾性証明発表していた。実際に発表してみると理解がすっきりとできてよかった。発表は11月の頭まで続いた。Cabal読んでた。Stationary tower forcingのセミナーを始めた。

11月:RIMSの集合論の研究集会に参加した。名前を知っているような数学者がいっぱいいてテンションがかなり上がった。talkの方も付いていける内容が多くて勉強になった。ただforcing axiomとかiterationの話は全然わからなかったのでちょっと勉強したいなぁと思った。自分が興味ある所の話だと、Schindlerのtalkはわかりやすくてフォローできた。P_maxとか勉強したいですね。CMIについてのtalkはさっぱりわかんなくて残念....。京都あちこち観光もできたし、参加して良かったです。

 

12月:fine structureやらないとなぁ....と思ったのでやり始めた。十分強い巨大基数があるとChang modelで実数の正則性が成り立つという結果をStationary tower forcingゼミでやった。Solovay modelをやった時から気になっていたことだったので回収できて良かった。Stationary towerもっと使っていきたいですね。

数学基礎論若手の会で発表した。あとはFSIT購入した。CabalはL(R)のscale propertyについてやり始めた。

FSITを読むために、その参考文献を読み始めた。fine extedner sequenceとかの定義がまだしっくりきていないです。

 

雑に振り返るとこんな感じですね。来年は内部モデル理論もっと勉強していきたいです。良いお年を。

Mathematical Logic Advent Calendar 2019 12月9日の記事

こんにちは。ウッ鵜です。Mathematical Logic Advent Calendar 2019(

https://adventar.org/calendars/4015) 12月9日の記事です。

今回は射影順序数の基本的なことを書きました。

決定性公理があるとZFCでは巨大基数となり得ない基数が巨大基数となります。さらに強い性質を持つことが言えるのですがそれはまた次回の話....

明日12月10日はXさん(@math_freedom)の担当です!!!!!!!! 楽しみですね!!!!!!!!

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数学基礎論若手の会2019 in 岡崎 発表スライド

岡崎で開催された数学基礎論若手の会で発表したのでそのスライドです。

射影集合の決定性の無矛盾性について話しました。

またボツになったスライドを供養しておきます。

 

一枚目が発表スライドです。

 

ボツスライドです。

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近況

最近はFine structure theory勉強してます。

あとはStationary tower forcingを使って、Woodin limit of Woodinが存在するとき、Chang modelで実数の集合の正則性が成り立つことを示しました。実数の集合の正則性を得るにはinaccessibleをLevy collapseしてV[G]の内部モデルを取ることで得られるSolovay modelがありますが、十分強いlarge cardinalが存在するだけで実数の集合の正則性が得られるのはとても興味深いことだと思っています。集合論のモデルと巨大基数と実数の集合の関係、私が集合論を勉強している大きなモチベーションです。

CabalではL(R)のscale propertyについてやっています。Steelのscales in L(R)をB2の間に読み終えたいです。


明後日から数学基礎論若手の会に参加します。発表緊張します。

それでは。